ペテロの手紙第一 2:1-3
乳飲み子のように
2章1節は「ですから」という言葉で始まっていますように、前の箇所とのつながりで語られています。前回
の1章22節～25節では兄弟愛について語られま
した。神の救いにあずかったクリスチャンはどのように歩むべきか。ペテロは聖なる神にならう生活と共に、互いに
心から熱く愛し合うという兄弟愛の生活につ
いて勧めました。神が私たちに与えて下さる救いとは、神との関係が回復されるばかりでなく、私たちの横の関係も
回復されるという救いです。ペテロはその勧
めを語る際、私たちが心にしっかり留めるべき真理を1章23節以降で語りました。それは私たちは「生ける、いつ
までも変わることのない神の言葉」によって
新しく生まれた者たちであるということです。この世の種はみな朽ち果てる運命にありますが、私たちはそのような
この世的なものとは違う超自然的な力、永遠
の神の言葉によって誕生させられた者たちです。その神の力に生かされている者として、私たちは互いに心から熱く
愛し合う歩みへ進んで行くべきですし、また そうすることができる力の下にある、ということが言われました。
このことに基づいてペテロは「ですから」と今日の御言葉を語って行きます。三つの節を1節ずつ、3つのポイント で見て行きたいと思います。まず1節： 「ですから、あなたがたは、すべての悪意、すべてのごまかし、いろいろな偽善やねたみ、すべての悪口を捨てて」 ここには神の言葉によって新しくまれた者が示すべき生活について記されています。あるいはこれは「互いに心か ら熱く愛し合う」生活とは具体的にどういう生活かを表しているものと見ることもできま す。一つ一つの言葉に説明は不要かと思いますが、少し思い巡らすために見て行きますと、一つ目の「悪意」とは、 他人に対する悪い心です。相手が不幸に陥っ たり、悩みに突き落とされたり、苦しむようになることを願い、そのために行動することです。二つ目の「ごまか し」は、何かを隠し、相手をだまして接するこ と。自分の利益のためには相手を欺き、相手を誤った道に追いやることも厭わない。三つ目の「偽善」は役者を演じ ることです。外側の行ないはいかにも相手を 思う良いことのようであっても、心の中は全くそうでない。4つ目の「ねたみ」は、相手の益や祝福を一緒に喜ば ず、それを認めないこと。むしろ苦々しい思い を抱き、怒り、相手を敵視することです。そして5つ目の「悪口」は「下に見る」という意味の言葉です。言葉を 持って相手を低め、卑しめ、相手をこき下ろす ことです。これらの言葉には「すべて」という言葉が繰り返し付けられています。つまり、どんな種類のものでもい けない。これこれこの場合は、という言い抜け は通用せず、一切これと関わるようなことを捨てなければならないということです。
比較的多くの学者は、この1節はクリスチャンが回心した時に脱ぎ捨てたものだと言います。クリスチャンは1章 23～25節で見ましたように、神の言葉によって新しい状態へと生まれた者たちであり、その時にこれらの古い生 活とはすでに縁を切った。実際、ここで使われているギリシャ語の動詞も過去形です。しかし、もちろん信じた後の 私たちも、ここにあるような行ないをしてしまうことがあります。そんな私たちにペテロは、私たちはすでにこれら とさようならをした ことを思い起こさせているのです。地上にある間、これらは繰り返し、誘惑として私たちに迫って来ますが、自分は これらを後ろに捨てたのだ、これらとバイバ イしたのだ、ということを心に銘記する。そうしてこれらとの関係を断ち切り続け、無関係であり続けるようにとペ テロが奨励している、と考えることができま す。
では、そのような私たちが積極的に取り組むべきことは何でしょうか。それが2節です。「生まれたばかりの乳飲み 子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求 めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。」 ここから改めて教えられることは、私はまだ最後の救い に達していないということです。確かに神に よって救いに導かれましたが、救いの道の最終地点に置かれたのではなく、救いの道のスタート地点に置かれたに過 ぎない。ですから、そういう私たちの前にはま だまだ踏み進んで行かなければならない道のりがあります。兄弟愛についてもそうです。1章22節にありましたよ うに、私たちは偽りのない兄弟愛を頂きまし たが、それはまだほんの小さな始まりにしか過ぎません。では、私たちが成長するための手段は何でしょうか。それ は「純粋なみことばの乳」と言われています。 私たちは神の言葉によって超自然的に生まれた者であるように、同じくこの超自然的なみことばによってこそ成長し ます。私たちは今の自分を生かしている神の言葉が、これからも私の内で力強く働いてくれることに望みを置き、そ のために自分ができることをして、取り組んで行かなくてはならないのです。
ペテロはこの勧めの際に、一つのイメージを用いています。それは「生まれたばかりの乳飲み子のように」という言 葉です。乳飲み子は、まだ目が見えない時 から、母親の乳房を探し当て、その乳をすごい勢いで吸い出します。まだ他のことは何もできないのに、あの小さな 体のどこに、そんな力があるのかと不思議に なるほど、全力で吸います。まるでそのことに生死がかかっているかのようです。周りで見ている者にとっては、そ んなにあわてなくても大丈夫だよ、と声をかけてあげたくなるほどです。しかもそれを2～3時間ごとに繰り返しま す。乳を飲んでやっと寝たかと思うと、またすぐに乳が欲しいと泣き叫んで求め、またしても変わらぬ勢いでゴクゴ クとやり始めるのですから驚いてしまいます。それは元気な証拠ですから、親にとっては嬉しいことですが、そのあ まりの頻繁さゆえ に、夜中に何度も起こされて「もう勘弁して！まだ飲むの？」と思ったことがある母親も多いのではないでしょう か。
このたとえによってペテロが訴えたいことは何でしょうか。それは自分から積極的に、みことばの乳を慕い求めるこ とについてでしょう。乳飲み子は母乳が与 えられるのを受身的に待ってはいません。母親がそれを口に流し込んでくれたら、飲みますよ！という態度ではあり ません。そうではなく、自分はそれを欲しているのだということを体全体かつ声の限りに表現して、自分から必死に 求めるのです。そしてそれが与えられると一生懸命、全力で熱心に吸うのです。私たちのみことばに対する態度はど うでしょうか。乳飲み子がこのように熱心に求めなかったら、それはその体のどこかがおかしいということを意味し ます。その飲み方から、健康あるいは不健康の度合いを測ることができます。であるなら、私たちのみことばに対す る態度は、私の状態について何を告げているでしょう。この純粋な、栄養満点のみことばの乳によって、私たちは与 えられた命を益々発展させ、それを成長させ、救いのゴールに向かって力強く前進して行けるのです。また ここは兄弟愛について勧められている文脈の中にありますが、互いを愛する愛においてもさらに成長・前進して行く ことができるのです。
なお、原文を見ると、この2節の勧めに従う前に1節の課題がクリアーされていなければならないことが暗示されて います。私たちはクリスチャンとして、2節 にあるようにみことばを慕い求めて成長の道を歩むべきですが、1節の悪意、ねたみ、悪口などの罪を保ったままで は、それは期待できない。ですから、自分の生活がなお1節の悪徳と関係していることを思うなら、私たちは悔い改 めてきっぱりとそれらを捨てなければなりません。その時に、慕い求めて読むみことばは良く吸収されて、私たちは 豊かに成長することへ導かれて行くことができるのです。
最後の三つ目のポイントは3節です。ここは2節の勧めの励ましとして語られています。「あなたがたはすでに、主 がいつくしみ深い方であることを味わって いるのです。」 2節ではみことばの乳が私たちの成長に欠かせないことが示されましたが、ペテロはこの3節で 「それが必要だから食べなさい」ということに 加えて、「それが美味しいから食べなさい」という面から語っています。以前に何かの補助食品だったか、栄養ドリ ンクだったか、それを宣伝する人が「これか らの人間は益々忙しい生活を強いられるから、今後はこのように素早く、手軽に栄養を補給できる食品が増えるで しょう。そして将来は必要な栄養素がすべて錠 剤で販売されるようになり、面倒な料理を作る必要もなく、それらを飲むだけで健康を保てる時代がやって来るかも しれません。」と語るのを聞いたことがあり ました。なるほどそこまで食生活が変化する可能性もあるのかと思いつつ、もし本当にそうなったら、随分と生活は 味気ないものになるだろう、いくら栄養が十 分に取れたとしても、と寂しく感じたことがありました。
しかし、みことばはそういう錠剤のようなものではありません。これは霊の成長に必要だからと言って、仕方なく、 義務の心から取るものではなく、それは存分 に味わい、楽しむことができる喜ばしい食べ物です。ペテロはここで読者たちの過去の経験に訴えています。あなた がたはみことばを通して主がいつくしみ深い 方であることを味わっている。単に主が下さるいつくしみではなく、いつくしみ深い主ご自身を味わっている。つま り私たちは御言葉を通して主ご自身との交わ りにあずかるのです。恵みの上にさらに恵みを注いで下さる主ご自身と交わるのです。その愛の広さ、長さ、高さ、 深さがどれほどであるかを理解できるよう に、しかし、それは人知を超えているものであるとパウロが語った、どこまでも大きな愛を持つキリストと交わるの です。詩篇の記者は「あなたのみことばは、私の上あごに、なんと甘いことでしょう。蜜よりも私の口に甘いので す。」と言いました。私たちもそれぞれ、これが本当であることを知っています。それはこの世界にある何にも勝っ て甘美なものです。そういう面からもみことばを熱心に慕い求めよ！とペテロは励ましているわけです。
私たちは自分はまだまだ成長して行くべき者であることを理解しているでしょうか。信仰を頂いたとは言え、まだ救 いのコースの最初の地点に置かれたに過ぎ ません。これからもっと成長すべき道の途中に私たちはあります。これは私たちにとって重荷となることではなく希 望を与えてくれる真理です。私たちは、今経 験しているよりもさらに勝る祝福へ導かれようとしている者たちなのです。その目標に向かって私たちのすべきこと は、第一にすでに後ろに捨てた様々な悪徳と 関係を持たないこと。兄弟愛の交わりを妨げる悪を寄せ付けず、きっぱりさようならをした状態を続けること。そし て第二にみことばの乳を慕い求めること。ゴ クゴクとそれを飲み、自分から慕い求めること。私たちはあらゆる機会を捕まえて、みことばを自分のものとして吸 収したいと思います。私たちはこの主の言葉によって新しく生まれた存在であるように、この主の言葉こそが私たち を成長させて下さいます。このみことばの力によって、救いのゴールに向かってなお前進･成長する者へ、また主の 素晴らしさをいよいよ味わう者へ、そして愛の戒めを実践できる者へ導かれて行きたいと思います。
このことに基づいてペテロは「ですから」と今日の御言葉を語って行きます。三つの節を1節ずつ、3つのポイント で見て行きたいと思います。まず1節： 「ですから、あなたがたは、すべての悪意、すべてのごまかし、いろいろな偽善やねたみ、すべての悪口を捨てて」 ここには神の言葉によって新しくまれた者が示すべき生活について記されています。あるいはこれは「互いに心か ら熱く愛し合う」生活とは具体的にどういう生活かを表しているものと見ることもできま す。一つ一つの言葉に説明は不要かと思いますが、少し思い巡らすために見て行きますと、一つ目の「悪意」とは、 他人に対する悪い心です。相手が不幸に陥っ たり、悩みに突き落とされたり、苦しむようになることを願い、そのために行動することです。二つ目の「ごまか し」は、何かを隠し、相手をだまして接するこ と。自分の利益のためには相手を欺き、相手を誤った道に追いやることも厭わない。三つ目の「偽善」は役者を演じ ることです。外側の行ないはいかにも相手を 思う良いことのようであっても、心の中は全くそうでない。4つ目の「ねたみ」は、相手の益や祝福を一緒に喜ば ず、それを認めないこと。むしろ苦々しい思い を抱き、怒り、相手を敵視することです。そして5つ目の「悪口」は「下に見る」という意味の言葉です。言葉を 持って相手を低め、卑しめ、相手をこき下ろす ことです。これらの言葉には「すべて」という言葉が繰り返し付けられています。つまり、どんな種類のものでもい けない。これこれこの場合は、という言い抜け は通用せず、一切これと関わるようなことを捨てなければならないということです。
比較的多くの学者は、この1節はクリスチャンが回心した時に脱ぎ捨てたものだと言います。クリスチャンは1章 23～25節で見ましたように、神の言葉によって新しい状態へと生まれた者たちであり、その時にこれらの古い生 活とはすでに縁を切った。実際、ここで使われているギリシャ語の動詞も過去形です。しかし、もちろん信じた後の 私たちも、ここにあるような行ないをしてしまうことがあります。そんな私たちにペテロは、私たちはすでにこれら とさようならをした ことを思い起こさせているのです。地上にある間、これらは繰り返し、誘惑として私たちに迫って来ますが、自分は これらを後ろに捨てたのだ、これらとバイバ イしたのだ、ということを心に銘記する。そうしてこれらとの関係を断ち切り続け、無関係であり続けるようにとペ テロが奨励している、と考えることができま す。
では、そのような私たちが積極的に取り組むべきことは何でしょうか。それが2節です。「生まれたばかりの乳飲み 子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求 めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。」 ここから改めて教えられることは、私はまだ最後の救い に達していないということです。確かに神に よって救いに導かれましたが、救いの道の最終地点に置かれたのではなく、救いの道のスタート地点に置かれたに過 ぎない。ですから、そういう私たちの前にはま だまだ踏み進んで行かなければならない道のりがあります。兄弟愛についてもそうです。1章22節にありましたよ うに、私たちは偽りのない兄弟愛を頂きまし たが、それはまだほんの小さな始まりにしか過ぎません。では、私たちが成長するための手段は何でしょうか。それ は「純粋なみことばの乳」と言われています。 私たちは神の言葉によって超自然的に生まれた者であるように、同じくこの超自然的なみことばによってこそ成長し ます。私たちは今の自分を生かしている神の言葉が、これからも私の内で力強く働いてくれることに望みを置き、そ のために自分ができることをして、取り組んで行かなくてはならないのです。
ペテロはこの勧めの際に、一つのイメージを用いています。それは「生まれたばかりの乳飲み子のように」という言 葉です。乳飲み子は、まだ目が見えない時 から、母親の乳房を探し当て、その乳をすごい勢いで吸い出します。まだ他のことは何もできないのに、あの小さな 体のどこに、そんな力があるのかと不思議に なるほど、全力で吸います。まるでそのことに生死がかかっているかのようです。周りで見ている者にとっては、そ んなにあわてなくても大丈夫だよ、と声をかけてあげたくなるほどです。しかもそれを2～3時間ごとに繰り返しま す。乳を飲んでやっと寝たかと思うと、またすぐに乳が欲しいと泣き叫んで求め、またしても変わらぬ勢いでゴクゴ クとやり始めるのですから驚いてしまいます。それは元気な証拠ですから、親にとっては嬉しいことですが、そのあ まりの頻繁さゆえ に、夜中に何度も起こされて「もう勘弁して！まだ飲むの？」と思ったことがある母親も多いのではないでしょう か。
このたとえによってペテロが訴えたいことは何でしょうか。それは自分から積極的に、みことばの乳を慕い求めるこ とについてでしょう。乳飲み子は母乳が与 えられるのを受身的に待ってはいません。母親がそれを口に流し込んでくれたら、飲みますよ！という態度ではあり ません。そうではなく、自分はそれを欲しているのだということを体全体かつ声の限りに表現して、自分から必死に 求めるのです。そしてそれが与えられると一生懸命、全力で熱心に吸うのです。私たちのみことばに対する態度はど うでしょうか。乳飲み子がこのように熱心に求めなかったら、それはその体のどこかがおかしいということを意味し ます。その飲み方から、健康あるいは不健康の度合いを測ることができます。であるなら、私たちのみことばに対す る態度は、私の状態について何を告げているでしょう。この純粋な、栄養満点のみことばの乳によって、私たちは与 えられた命を益々発展させ、それを成長させ、救いのゴールに向かって力強く前進して行けるのです。また ここは兄弟愛について勧められている文脈の中にありますが、互いを愛する愛においてもさらに成長・前進して行く ことができるのです。
なお、原文を見ると、この2節の勧めに従う前に1節の課題がクリアーされていなければならないことが暗示されて います。私たちはクリスチャンとして、2節 にあるようにみことばを慕い求めて成長の道を歩むべきですが、1節の悪意、ねたみ、悪口などの罪を保ったままで は、それは期待できない。ですから、自分の生活がなお1節の悪徳と関係していることを思うなら、私たちは悔い改 めてきっぱりとそれらを捨てなければなりません。その時に、慕い求めて読むみことばは良く吸収されて、私たちは 豊かに成長することへ導かれて行くことができるのです。
最後の三つ目のポイントは3節です。ここは2節の勧めの励ましとして語られています。「あなたがたはすでに、主 がいつくしみ深い方であることを味わって いるのです。」 2節ではみことばの乳が私たちの成長に欠かせないことが示されましたが、ペテロはこの3節で 「それが必要だから食べなさい」ということに 加えて、「それが美味しいから食べなさい」という面から語っています。以前に何かの補助食品だったか、栄養ドリ ンクだったか、それを宣伝する人が「これか らの人間は益々忙しい生活を強いられるから、今後はこのように素早く、手軽に栄養を補給できる食品が増えるで しょう。そして将来は必要な栄養素がすべて錠 剤で販売されるようになり、面倒な料理を作る必要もなく、それらを飲むだけで健康を保てる時代がやって来るかも しれません。」と語るのを聞いたことがあり ました。なるほどそこまで食生活が変化する可能性もあるのかと思いつつ、もし本当にそうなったら、随分と生活は 味気ないものになるだろう、いくら栄養が十 分に取れたとしても、と寂しく感じたことがありました。
しかし、みことばはそういう錠剤のようなものではありません。これは霊の成長に必要だからと言って、仕方なく、 義務の心から取るものではなく、それは存分 に味わい、楽しむことができる喜ばしい食べ物です。ペテロはここで読者たちの過去の経験に訴えています。あなた がたはみことばを通して主がいつくしみ深い 方であることを味わっている。単に主が下さるいつくしみではなく、いつくしみ深い主ご自身を味わっている。つま り私たちは御言葉を通して主ご自身との交わ りにあずかるのです。恵みの上にさらに恵みを注いで下さる主ご自身と交わるのです。その愛の広さ、長さ、高さ、 深さがどれほどであるかを理解できるよう に、しかし、それは人知を超えているものであるとパウロが語った、どこまでも大きな愛を持つキリストと交わるの です。詩篇の記者は「あなたのみことばは、私の上あごに、なんと甘いことでしょう。蜜よりも私の口に甘いので す。」と言いました。私たちもそれぞれ、これが本当であることを知っています。それはこの世界にある何にも勝っ て甘美なものです。そういう面からもみことばを熱心に慕い求めよ！とペテロは励ましているわけです。
私たちは自分はまだまだ成長して行くべき者であることを理解しているでしょうか。信仰を頂いたとは言え、まだ救 いのコースの最初の地点に置かれたに過ぎ ません。これからもっと成長すべき道の途中に私たちはあります。これは私たちにとって重荷となることではなく希 望を与えてくれる真理です。私たちは、今経 験しているよりもさらに勝る祝福へ導かれようとしている者たちなのです。その目標に向かって私たちのすべきこと は、第一にすでに後ろに捨てた様々な悪徳と 関係を持たないこと。兄弟愛の交わりを妨げる悪を寄せ付けず、きっぱりさようならをした状態を続けること。そし て第二にみことばの乳を慕い求めること。ゴ クゴクとそれを飲み、自分から慕い求めること。私たちはあらゆる機会を捕まえて、みことばを自分のものとして吸 収したいと思います。私たちはこの主の言葉によって新しく生まれた存在であるように、この主の言葉こそが私たち を成長させて下さいます。このみことばの力によって、救いのゴールに向かってなお前進･成長する者へ、また主の 素晴らしさをいよいよ味わう者へ、そして愛の戒めを実践できる者へ導かれて行きたいと思います。